2014年1月4日土曜日

読者の方から、Columbia MBAの中身についてもう少し教えてほしいというリクエストを頂いたので、秋学期に履修した授業について振り返ってみようと思う。

MBA生活の中心は間違いなく授業なのだが、本ブログではこれまでその内容についてあまり触れてこなかった。何故かと言うと、1年生の秋学期は必修科目の受講が義務づけられており、必修科目は基礎的でテクニカルな話が中心で、あまり面白くなかったからだ。

但し、中には例外も有る。僕にとっては、クラスメートとの議論で授業が進むStrategy Formulation、そして抜群に頭が切れる教授が仕切ったGlobal Economic Environmentの2つがそうだった。これらの授業だけは、知的に面白く自分の関心にマッチしたこともあり、授業への参加率が100%だった(笑)。

それでは、他の授業も含めて簡単に紹介していこう。

Strategy Formulation
企業の戦略立案について、100%ケースディスカッションで進む授業。ケースは、Samsung Electronics・Walmart・Alibaba・Apple等、現在成功している企業による過去の戦略策定を扱っている。残念だが、日本企業は失敗例としてか、競合企業として少し登場するのみであった。何年後かに、例えばLINEやソフトバンク社等がメインになったケースが扱われることを祈ってやまない。

元BCGの教授による実務的なフレームワークの解説、業界出身者から聞くインサイトは勉強がなった。議論慣れしていない自分にとっては、議論の仕方やそれに割って入るコツ等も分かり有意義だった。最初は苦労したが、自分の発言がクラスメートから褒められたことも自信に繋がった。

Global Economic Environment
所謂マクロ経済の授業。教授はまだ30代半ばだが、既にTenureと言って終身雇用を取っている独身のイケメンで、女性ファンが多いことで有名だった。

最初の授業開始後間もなく、隣に座る中国人クラスメートから真剣な面持ちで「Is he single?(彼独身かしら?)」という質問が書かれたメモをもらい、思わず吹き出しかけたことは忘れない(笑)。

元財務長官のラリー・サマーズを彷彿とさせる、ロジックでバシバシと議論を進めていくのが印象的で、いつコールドコールされるか分からない緊張感も好きだった。各国の経済成長の要因や、金融政策の効果と為替の背景にある理論と共に、タイムリーなトピックについても授業で取り上げていて、参考になった。

Accounting
その名の通り会計。前職でM&A関連の会計処理や財務諸表の理解には通じていたが、スポットで独学していて、会計全体を体系的に勉強しなかったため履修した。

繰延税金資産・負債やリース会計等、「入門クラスなのに、ちとマニアック過ぎないか?」と思うこともあった一方、何となくイメージ出来るけど自信ない、、、という会計処理を理解出来たことが収穫か。

Managerial Statistics
基礎統計を扱い、学部時代に勉強した内容をリフレッシュさせてくれた授業。正規分布から始まり回帰分析まで、統計の基礎項目についてカバーしている。主に統計手法を使って分析された結果の解釈に力点が置かれていた点は、学部時代とは異なった。極めてテクニカルな授業だが、教授が直感的に理解しやすく説明してくれるため、生徒からも好評だったと思う。

MBAの教授全般に言えるが、彼らは理解しにくい理論を、直感的に理解しやすく説明するのが上手いと思う。MBA生はその道の学者を目指しているのではなく、各学問の理論を自分の中で腹落ちさせ、それを用いてアウトプットを出すことが目的だと、教授がよく理解しているからだろう。勿論、生徒からの評価が悪いと首になる学校のシステムも理由の一つだと思われる。

Business Analytics
Managerial Statisticsの延長にある授業で、統計手法が実際のビジネスでどう用いられているか紹介する授業。

中には「面白い!」と言っている同級生も居たが、教授のせいだか最もつまらない授業であった。おそらく授業の肝になるべき、統計手法の応用に関する説明を簡単に済ませていたためだと思う。授業後に、ハンドアウトを参考に、自分でその分析手法を組んでみたらとても面白かった。

扱った事例としては、インターネットラジオを提供しているPandoraが、どうやって顧客の嗜好を推定しているのかといったもの。題材自体は面白い。

Marketing
マーケティングという分野自体がそうなのか、終始何を学んでいるのか掴めず終わった授業。Lifetime Valueという概念を知ったり、「対象セグメントを可能な限り具体的に絞ることが大切」と教えられたが、やっぱり何を勉強しているのか分からなかった。。。

Managerial Economics
所謂ミクロ経済。教授は推定70歳程度のその道では有名な人。が、イタリア語訛りの聞き取りづらい英語に加えて、説明が分かりにくく、クラスメートからも大量の苦情が。。。

Marginal RevenueやSunk Costの重要性は分かったが、これが現実世界でそのまま当てはまるのか大いに疑問で、学問のための学問だなぁという印象を持った。

Corporate Finance
会社の企業・株式価値の算出方法について学ぶ授業。僕は免除試験を受けたので受講していない。

クラスメートによると、元バンカーの教授が面白く、内容も実にためになったとのこと。期末試験は5時間の及ぶDCF一本勝負らしく、短期間でDCFモデルを回せるようになるようだ。

LEAD
Leadershipについての授業。学期始めの1週間で受けた授業。今となっては懐かしい。。。過去のLeaderの行動からそのエッセンスを学ぶというわけではなく、心理学の延長にあるテクニカルな授業だった。正直もはやその内容はあまり覚えていない。。。


と、いい加減ながら授業の紹介はここまで。秋学期を通してよく分かったのが、学ぶ内容は大事だがそれ以上に、それを教える教授が何より大事だということ。教授によって学びの深さが全く変わってくる。

春学期は自分が好奇心ある内容で、且つ評価の高い教授の授業を中心に履修したので、今からどんな学びを得られるのか楽しみだ。



必修科目に興味がある方は、CBSがYoutubeで公開している以下のビデオを是非。

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